脊椎麻酔をしたら脳脊髄液減少症を1日だけ味わったときの話

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脳脊髄液減少症と呼ばれる症状があります。

まだ未解明な部分が多ため診断も難しく、名称も「低随液圧症候群」などと定まっていないのだとか。それでも、症状に苦しむ人間が私の身近にもいます。

 

慢性的な症状とは別に、脊椎麻酔をした後に一時的に症状がでるケースがあり、私はこれを経験しました。

症状の発生から落ち着きまで、わずか1日だけの発症ではありましたが、まさに地獄でした。これを周囲から理解されないなんて・・・ツライだろうなぁ。

後世のために経験をシェアさせて頂きます。

 

 

※なお、医師より「脳脊髄液減少症」と明確に診断されたワケではありません。当記事は素人のたわ言としてご参照下さい。

 

 

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脳脊髄液減少症とは?

脳脊髄液減少症とはこのような症状です。

追突事故の後、外傷は比較的軽微なのに、めまいや首の痛みなどの症状が残ることは「外傷性頸部(けいぶ)症候群」「むち打ち関連障害」と呼ばれていて、首や肩周辺の痛み、しびれ、耳鳴り、めまい、頭痛、嘔吐(おうと)、注意力障害などが起こります。

こうした症状が出る理由は分かっていません。レントゲンやCT、MRIでとらえきれない頚椎(けいつい)、脊髄、脳の軽度の損傷や、自律神経のバランスの崩れなどが言われていますが、実証はされていません。このような中で最近、「脳脊髄液減少症」という病名がクローズアップされてきました。

徳島県医師会様のHPより引用

 

ざっくり言えば、、、とまとめることが難しいほど、様々な症状がでるのが特徴ですが、「脊椎に何らの原因で穴が空き体液が漏れ出すことで、脳がメチャクチャに混乱してしまう症状」と乱暴にまとめさせて頂きます。

クドいようですが、きちんとした情報は医療機関にお尋ねください。

 

脳・脊髄や脳脊髄液は、頭蓋(ずがい)骨、脊椎などの骨に囲まれて常に圧がかかっており、圧が下がると頭痛などが起こります。こうした症状は「低脳脊髄液圧症候群」と呼ばれ、腰に針を刺して下半身だけに麻酔をする腰椎(ようつい)麻酔の後で時々起こります。これは数日で改善しますが、ごくまれに自然に発生する場合もあります。

徳島県医師会様のHPより引用

 

体験した身として言えることは、脳脊髄液減少症は世にも恐ろしい症状であることです。

誰もが些細な外傷から罹患しうる上、周囲の理解が得にくいのに加えて、原因との因果関係も証明しづらいという、とにかく厄介な症状です。

 

 

ヒザの手術のための脊椎麻酔で発症

 

私が脳脊髄液減少症(と思われる症状)を発症したのは、ヒザに埋め込まれたボルトを取り除く手術(抜釘手術)をした時です。

→ 2021/1/4 ヒザの前十字靭帯断裂を経験し、サッカーに復帰するまでの体験談

 

とても簡単な手術であり、翌日には普通に歩けるようなダメージの浅い内容です。患部はヒザだったので麻酔は※脊椎麻酔で行いました。

※正確には、脊椎麻酔の予定だったが、効きが悪かったのか途中に全身麻酔に切り替えられました。しかし脊椎に針は刺したので同じようなものです)

 

 

しかし、それが良くなかった。

手術明けなのに元気なものだから、私は調子にのって病院内を散歩しまくりました。それまでにも2回手術を受けていたのですが、どちらも手術翌日というのはツラいもので、痛みや発熱でろくに眠ることもできないのが普通です。

 

ところが、その時は普通に歩けてしまいました。さらに医療サイドからも、元気ならどんどん歩くように勧められていました。

 

術後二日目の夜に発症

 

退院を翌日に控えた入院4日目の夜、急に頭痛と全身のだるさを感じはじめました。

ただし症状はごく軽度だったので、そのまま気にせず寝てしまいました。

 

 

しかし翌朝目が覚めると、頭痛は看過できないレベルとなり、少しずつ吐き気が湧き上がってきたのです。不快感は徐々に高まり、ついにはトイレに駆け込みました。

 

その後医師が回診に来るまで、二時間ちかくトイレで吐き続けました。

脳みそに手を突っ込んでかき混ぜられたような感覚で、全身が熱くなったり寒くなったり、フラフラしたり妙に軽くなったり、関節や筋肉が痛くなったり、内臓が暴れているように感じたり、どうでもいい昔の記憶が急に蘇ってきたり、不快感のフルコースのような状態でした。

 

回診にきた医師と看護師に捕獲されベッドに戻されたあとは、足を高くした状態にされ、再度点滴を開けられました。

 

「この症状はなんなんですか?」

とゲロを吐きながら医師に聞くと、

 

「脊椎麻酔の後にたまになるんだよね。背中に開けた穴から脊髄液というのが漏れて、脳が混乱してるんだよ。穴が塞がれば治るから、2~3日様子を見よう」

 

私は次のゲロをチャージしながら聞きました。

「術後にすぐ歩き回ったのが良くなかったんでしょうか?」

 

「うーん、どうかな〜?なんともいねえないかな」

 

これが「脳脊髄液減少症」と呼ばれる症状だと知ったのは、その数年後のことです。

ベッドの上でも2~3時間は吐き続け、退院の迎えにきた親にゲロバケツの交換をしてもらいながら、悪夢のような症状と闘いました。この経験は生涯最悪の苦しみだった気がします。

 

これを慢性的に続くだなんて、想像しただけで気が遠くなります。

患者の方には心よりお見舞いを申し上げたいし、この病気の診断や治療が発達することを祈ります。

 

だが翌朝にはケロッと治った

 

脳脊髄液減少症を発症した翌日、目が覚めるとケロッと元気になっていました。

何もかも元通りで、昨日のゲロ地獄がウソのようです。

 

それでもまた調子に乗って動くと、穴が開いて症状がぶり返すと思い、極力動かずに2日ほど過ごし、その後退院の許可がおりました。

退院後は一切症状はでていません。典型的な一過性症状でした。(繰り返しますが、医師から正確な診断を受けていません)

 

 

その後5年ほど経ってから、脳脊髄液減少症の慢性症状を抱える人物と知り合いました。

また、交通事故の後遺症(と推定される)で罹患するも、因果関係や症状を証明できずに苦しんでいる人がたくさんいることを知りました。

 

そこで某の役に立てばと思い、この記事を書かせていただいた次第です。

 

 

まとめ

 

この病気の治療技術の進展を祈ります。

この一切皆苦の世界に生きる私たちが、少しでも有意義な人生を送るための一助となりますように。

 

 

 

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