口を開けたまま死ぬと、葬儀社にアロンアルファで口を閉じられる

人間の認識について
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葬儀社での仕事中のこと、開いてしまったご遺体の口をアロンアルファで閉じた話です。

この記事は、「ご遺体の死に顔にこだわらなくなるための情報」を目指しています。

 

 

ちなみに、死化粧の一貫として死者に接着剤を使うことは、葬儀社あるあるです。

 

「人間に接着剤?けしからん!」という方は、コチラを御覧ください。

2020/8/27 アロンアルファは医療用?意外と知らない瞬間接着材の種類と特徴をご紹介!

 

医療用の接着剤って結構あるんですよ。

アロンアルファはその筆頭です。

 

 

現実問題として、口があいた死に顔は敬遠されます。

だからサービスとして口を閉じて、穏やかな死に顔にさせて頂くわけですが・・

 

うわっツラばかりを求める弔いには、個人的には疑問を感じます。

 

口のあいた寝顔ならば、ブサカワいくて親しみがありますよね?

なぜ死者だとダメなのでしょうか?

 

 

私たちは、一体死者をどうしたいのでしょうか?

死者や遺族に求められる品格とは、そもそも何なのでしょうか?

 

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アロンアルファが活躍する状況

 

葬儀社ではご遺体をお預かりした後、死装束(よく漫画でユーレイが着てる白い服)の着付けやお化粧をします。

最近はご遺族が納棺師といっしょに作業するケースも増えました。

経験があるという方も多いのではないでしょうか。

 

 

ヒトという生き物は、口や目をあけたまま亡くなることがあります。

死後硬直の状況だったり、生物としての肉体的特徴から、これはやむおえないことです。

 

したがって、葬儀社の人間や看護師さんがエンゼルケアを行います。

エンゼルケアとは身体をキレイにしたり、衣服を着替えたりの身支度のことです。その中で目や口を閉じるのですが、時々うまく閉じないケースがあるのです。

 

そこでアロンアルファの出番です。

(目の場合はアイプチが使われたりします)

 

 

例えば、こんなふうに口が開いてしまう場合には、、

 

 

 

くちびると歯、もしくはくちびると歯ぐきの部分をくっつけます。

 

口紅を「ンマッ!」とするようにくちびる同士をくっつけようとすると、鼻の下の皮膚がのびてしまって、志村けん氏のアイーン!みたくなって不自然です。

そこでまず、くちびるが上にめくれあがるのを防ぐために、くちびると歯ぐきを固定します。

すると自然な形で、口が閉じるようになります。

 

アゴの関節がひらいたままで閉じない場合は、奥歯近くの噛み合う部分を接着することもあります。

 

 

 

なぜそこまでするかって?

それはもちろん、ご遺族の心情によりそうためです。

よりよい弔いをするためです。

 

 

しかし、私が主張したいのは「エンゼルケアや弔いの本質は、見た目ではない」ということです。

 

口が開いたままのご遺体は悪なのか?

どういうわけか、「死者は目を閉じているものだ」というイメージがあります。

 

しかし、これは間違っています。

大抵の動物は口を半開きにして死にます。

むしろ口を開けているほうが自然な死に顔、というのが生物としての真実です。

 

 

それに私たちは全員、口を大きく広げてこの世に生を受けました。

口を開けたままこの世を去ったからといって、何が悪いのでしょうか?

 

要するに、

見た目とイメージだけの問題なのです。

 

 

もちろん、キレイな死に顔にして見送りたいという気持ちは、何も悪くありません。

きっとご故人も喜んでいることでしょう。

 

かといって、故人の死に顔に過度な期待をしたり、アロンアルファを使われる現実に抵抗感があるとしたら、それは行き過ぎているような気がします。どっちだっていいじゃん。

 

エンゼルケアの本質は見た目ではない

 

筆者にはわかりません。

なぜご遺体の顔や葬儀の体裁を気にするくせに、死そのものを見ようとするのは徹底的に嫌がるのかが。

真のエンゼルケアとは、その辺の心理的負担を軽減するためにある、、のではないのでしょうか。

 

老人ホームで暮らす祖母のお見舞いに行くと、口を開いて眠っている方は多いです。

確かに美しいとは言えないかもしれないけれど、人間として自然な寝顔だ感じます。スヤスヤ眠っている赤ちゃんを眺めている気持ちです。

 

 

なのにどうして、死んだ途端に「口を閉じろ!」と要求が厳しくなるんだよ。

それは単に現場経験がないから、演出された死の現場を望むように洗脳された結果ではないでしょうか?

 

 

見送る側の都合で、感動ポルノばかりを作ってしまうのはいかがなものか。

それはおそらく、魚や動物を捌くのを嫌がる人が多いことと、密接な関係があります。

 

「見た目がよくない死は、全て見ないようにする」というのは、死者に対する冒涜な気がするんですけどね、、。

 

まとめ

 

私が死んだ時、もし口がひらいて閉じなければ・・・

ピエロメイクでもして笑いを取ってほしいところです。

 

口は半開きなほうが好都合です。さらに口角をあげられれば尚よしですね。

 

 

全ての原因は、デス・エデュケーションの貧しさなんだろうな。

そいつをアップデートすることが、本当の意味のエンゼルケアなんだろうな。

 

 

 

 

アロンアルファは素晴らしい製品です

 

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