ファイトクラブせっけんの作り方と、内なるタイラーと和解する方法

人間の認識について
この記事は約13分で読めます。

映画「ファイトクラブ」には、ヒトの脂肪でせっけんを作って販売するシーンがあります。

 

当記事ではそれを再現し、手順をシェアします。

(残念ながら原料はヒトの脂肪ではなく、ブタの脂肪(ラード)ではありますが)

ファイト・クラブ (Fight Club)

 

「絶対に、ファイトクラブのことは口にするな!」

 

とタイラーは言いますが、私はすでに彼と和解しました。

よって無視します。遠慮なく解説していきます。

(ネタバレありです。ご注意下さい。)

 

スポンサーリンク


 

準備

まずは必要なモノを揃えます。

 

材料と道具

材料は以下の通りです。

左から順に

・苛性ソーダ(薬局で買える)

・香料(今回はバニラオイル)

・市販のラード

・食紅

・ココナッツオイル(泡立ちを良くするため)

・精製水(純度の高い水が必要。水道水ではNG)

 

少しだけ道具も必要です。既にキッチンにあるかもしれません。

・プラスチックのボウル(金属は溶けるためNG)

・泡立て器

・へら

・計量器

 

最後に

・せっけんを流し込む型

が必要です。

 

筆者は3Dデータごとファイトクラブせっけんの型を作りました。

単にせっけんを作るだけなら、どんな型でも問題ありません。

もしこの型が欲しい方がいれば、問い合わせフォームよりご連絡下さい。

商用利用はNGですが、個人的に差し上げる分には問題ありません。

 

なおタイラーのように、痩身クリニックから脂肪を調達しようとするのはやめてください。

あれは演出です。脂肪を袋詰めで廃棄することはありえません。

 

分量を測る

せっけん一個分をつくる際の、おおよその分量です。

お好みでアレンジしてください。

 

・ラード100g

・ココナッツオイル30g

・苛性ソーダ17.5g

・精製水45g

・食紅とバニラオイルを少々

 

分量を変える場合は、こちらのサイトが参考になります

手作り石鹸用アルカリ計算機

手作りせっけんとアロマ、ハーブのお店 Cafe de Savon様より 

 

せっけんの作り方

これにて準備は完了です。

せっけん作りをはじめます。

 

材料を順に混ぜていく

順番を間違えると正しく反応しません。注意してください。

 

①計量した苛性ソーダをボウルに入れて、精製水を注いで混ぜる。

 

苛性ソーダが水と反応する際、高熱とガスが発生します。

80°近くまで発熱するのでご注意を。あとガスに毒性はないのですが、むせるので換気しながら作業してださい。

 

②苛性ソーダが完全に溶けたら、食紅を混ぜる。

ダマが残らないようによく混ぜます。分量はさじ一杯で十分です。

なお油を加えた後で食紅を加えると、確実にダマができます。この時点で投入してください。

 

この食紅がファイトクラブピンクになってくれます。

ちなみにラードの場合、色素を加えなければ真っ白なせっけんになります。

 

ひたすら混ぜる

③ラードとココナッツオイルを加えて混ぜる。混ぜ続ける。

 

計量したラードとココナッツオイルを投入したら、ひたすら混ぜます。

手混ぜだと1時間程度かかりま力は必要ないので、本でも読みながらゆっくりかき混ぜてください。

 

温度が高いほうが反応が早いので、冬場は写真のように、湯せんしながら混ぜるのがオススメです。

慣れてきたら、電動の泡立て器を使ってあっという間に作れるのですが、最初は手で混ぜることを推奨します。

 

最初から機械を使うと、加減がわからずに混ぜすぎてしまいます。

粘性があがりすぎる上、せっかく手作りした意味が半減してしまうからです。

タイラーが説明した古代人になったつもりで、せっけんの起源に思いを馳せながら手で混ぜましょう。

 

乳白色になりツノが立つまで混ぜる

反応が進むと、色が変わり粘性もあがってきます。

 

このぐらいになればOKです。

 

長かった混ぜる作業も、ようやく終了です。

最後に香料を数滴入れて、よく混ぜてください。これをしなければ無臭のせっけんになります。

 

型に流し込み成形する

前述した型は、組み立てるとこうなります。

固化したせっけんを取り外しやすいように、側面が分離するようになっています。

 

型に流し込みました。

あとは風通しの良い場所で、1週間くらい寝かせましょう。

 

ちなみに、ボウルや泡立て器を洗う必要はありません。

しばらく寝かせるとせっけんになりますので、その後で洗ったほうが効率的です。

 

型から外し、さらに寝かせる

湿度と温度がよほど高くなければ、一週間くらいで固まります。

型から外しましょう。

 

ほぼ完成です。

 

この状態でも使えるには使えますが、まだ鹸化は不十分です。

さらに1ヶ月、できれば3ヶ月以上は風通しの良い場所で寝かせたら、ようやくベストコンディションになります。

 

 

手作りファイトクラブせっけんの完成です。

 

完成したものをお風呂で使うと、とてもさっぱりした洗い心地です。

デパートでせっけん購入したマダムたちも、まさか痩身クリニックから盗んだ脂肪でできているなんて、夢にも思わないでしょう。

ましては、金融ビルを爆破できるダイナマイトにも化けるだなんてね。

 

 

タイラーによる自己破壊を通した救い

ここからは考察です。

 

筆者は「ファイトクラブ」の大ファンです。

映画版と原作小説を購入して、どちらも10回以上は観ています。

せっけんの作り方だけではなく、作中でタイラーが表現したかったことについても、少しだけ考察していきます。

 

 

 

思うに、タイラーは現代の禅僧です。

囚われた心を解き放ってくれる存在です。

だから悩める現代人に支持されたのでしょう。

 

 

タイラーは

「自己破壊こそが本当の救いだ」

と言い、実際にナレーター(エドワード・ノートン)の家を爆破しました。

プロジェクト・メイヘムを指揮して、現代文明を象徴する金融センターと、国立美術館の破壊を試みました。

 

そしてタイラーという存在は、ナレーターのもう一つの人格であることが判明します。

 

 

タイラーは言います。

「所有していたモノに、気づいたら所有されている」

「自分の殻をやぶるためには、自分をまず壊すしかないようだ」

 

タイラーの言うように、財産や自我なんてものは物事の本質ではありません。

せっけんの泡のように消えていきます。

 

裏を返せば、人間は何にでもなれます。

自分を縛る、クソみたいな固定観念さえ取り除ければ。

 

タイラーがコンビニで働くレイモンドに銃を突きつけて、獣医になる夢を思い出させたように・・・。

動物の脂肪がせっけんに化けたり、料理の調味料になったり、ダイナマイトになってビルを破壊するように・・・。

タイラーのように、自由に生きていけたのならば。

 

 

「自分の殻をやぶるためには、自分をまず壊すしかないようだ」

これがタイラーの存在理由です。

彼がナレーターから分離して、暴れだした理由です。

 

ファイトクラブに心を動かされたということは、内なるタイラーが存在している証です。

彼はこちらに銃を突きつけています。

 

私たちは、レイモンドのように動き出さなければいけません。

映画を見ただけで満足しているのなら、タイラーはいつか私たちを破壊するでしょう。

 

筆者の場合であれば、生命倫理をアップグレードする仕事に取り組みます。

それこそが、内なるタイラーと和解する唯一の道だと信じています。

 

まとめ

 

ファイトクラブのモチーフであるせっけんは、ヒトの脂肪からできています。

 

金持ちどもがたらふく飯を食い、溜まった脂肪として吸引したものを、せっけんに加工して買い戻させること、

それがタイラーのビジネス、存在理由のメタファーです。

 

誰もがタイラーを抱えていて、いつもこう願っています。

「破壊と創造はセットであり、その循環を思い出させること」

「思考のぬるま湯を出て、心のままに生きること」

「捨て去ったゴミから、本当の自分を取り戻すこと」

 

その象徴として、彼はせっけんのビジネスをしていたのです。

 

 

自らの存在価値を再発見できたならば、タイラーはこう祝ってくれるでしょう。

「明日はレイモンドの人生で、最高に美しい日になる」

「ヤツの朝飯は、いままで味わったどんなメシよりも美味いはずだ」

 

 

最後に、小説版も素晴らしいよ

ちなみにファイトクラブは原作小説もオススメです。

映画ばかりが評価されていますが、小説もとてつもなく面白いです。

独特の文体がクセになり、言葉にできない浮遊感が途切れない作品です。

 

そして映画版監督のデビット・フィンチャーにも改めて脱帽しました。

あのイメージを、ここまで見事に映像化しきったとは!

 

 

 

はじめてこのクラブに来た者は……、

必ずクリックする。

 

スポンサーリンク  
この記事に対する評価を教えてください
  • とても良い 
  • 良い 
  • ふつう 
  • 悪い 
  • とても悪い 

コメント

タイトルとURLをコピーしました