「アイデアに煮詰まったら本屋に行け」ってよく言いますよね。
新刊はいま世の中に求められているものだから、タイトルをボーっと眺めてるだけでも新しい着想が湧くものだって。
ほんとかよ。試してみよう。
「ズボラでもお金がみるみる貯まる37の方法」
「肌、ココロ、身体のキレイは自分で磨く」
ふむふむ。そういうのね。
「小さなことにクヨクヨしなくなる80の言葉」
「夫には言わないで。疼く恥辱妻」
は?
「とろろ~ん♡しゃぶり隊12本目の真実」
「もう抑えられない!寂しい人妻の淫らな欲望」
もうお分かりでしょう。
ここは本屋ではなくコンビニです。
近所のコンビニなのですが、なんと雑誌コーナーの1/3近くがエロ本ゾーンです。
つまり1/3は「とろろ~ん♡」なんです。改めて考えるとすごい。
コンビニは日本最大手のエロ本チェーンだったのです。
こんな光景は珍しいみたいで、日本に来た外国人がよく驚いてますよね。
シンジラレナーイ!子供でも入れる場所にポルノが堂々と置いてあるなんて!
しかも局部にモザイクがかかってる。イミワカラナーイ!
日本で生まれ育った人にはとろろ~ん♡が日常だから何も感じません。
海外旅行に行ったとしても、そんな(どうでもいい)違いには気づかないまま帰ってきますしね。
しかし2年後に迫る東京オリンピックに向け、この” 恥ずべき文化 ” を一掃しようとする動きがあり、すでにミニストップや一部の自治体ではエロ本排除が始まっています。
Citrus 2017/11/24 ミニストップがエロ本の販売中止を発表。コンビニからすべての雑誌が消えるのも時間の問題か?
でもエロ本を公衆の場から引っ込めた所で、せいぜいエロ本企業が困るだけでは?本当に求められている変化であるのか甚だ疑問です。
子供に悪影響と言われてるけど、日本社会はこれまで性犯罪を著しく増やすこともなく無事にやってきています。
不快感を感じている女性が多いのは気の毒ですが、同時に女性にもエロ本読者が少なからずいる事実に加え、BLがセンター試験の問題に登場する時代です。
私が中学生の頃はあのエロ本にも抗いがたい引力を感じたものですが、今は中学生でもスマホを持っていて、好きなエロ情報に自由にアクセスできる時代。今更とろろ~ん♡を規制したって無意味です。
今求められているのはエロスを隠すことではなく、オープンに性教育やエロコンテンツを認める風土を作ることではないでしょうか。
肉食とペット文化の摩擦の問題とよく似た構造です。汚く恥ずかしいものとして隠すのではなく、当たり前の文化として認めていったほうがいいんです。
よって海外の価値観を踏襲してエロ本を無くす必要は必ずしもありません。
東京オリンピックが開かれる頃には、日本ではスーパーでくじら肉を買えること批判する連中が100%出てきますが、彼らに従う理由がないのと同じです。
「日本はエロ本をコンビニに並べる文化なのだ」と胸を張って言えるならばね。
食肉文化はともかくエロ本なんて低俗だから守らなくていいんだよ!
と差別していいのか、正直私にはわかりません。
性は醜くくも美しくもなる本能に根差した文化です。食と全く同じです。
くじらを食べるのと牛を食べるのに善悪がつけられないように、オープンな性教育は善で卑猥でしょうもないエロ本は悪だ、とは誰にも決められません。
さすがにとろろ~ん♡ばかりだと私は嫌だけど。(これだって偏見かも)
結局は何をやるかではなくどのようにやるかです。どのように捉えるかです。
まぁ多分、近いうちにエロ本はコンビニの陳列棚から消えるのでしょう。
だったら空いたスペースにはヴィーガン向け食品でも置いてくんないかな。
トランス脂肪酸もいいけど、もっと他に考えることがあるんじゃない?
どうせ変えるなら、もっと先を見据えてほしいな。
とろろ~ん♡私が悦ぶスイッチ
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