仮想通貨市場にはバカが群がっている。
ロクに仕組みも理解しないまま、「こうすれば儲かるぞ!」の声に乗せられてお金を投じている。
彼らは実際に利益をあげるだろう。しかし長くは続かない。
それが誘い込んだ側の狙いだし、仮想通貨は参加者が増えるほどに加熱するようになっている。
そして頃合いをみて、バカは一気に奈落の底へと突き落とされるだろう。
詐欺師はまず獲物を一度信用させてから、一気に仕留めにかかるものだ。
実際にそうしたプロジェクトは後を絶たない。
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大馬鹿理論
ビル・ゲイツ氏は2018年5月に、この状況を「大馬鹿理論」と批判した。
がしかし、その2年半後の2021年には仮想通貨バブルが訪れた。
(というより、中央集権的な貨幣制度への不満が抑えられなくなってきた)
彼がボロクソに批判したビットコインは、当時の6倍を超える値段をつけている。
そして雨後のタケノコのように様々なトークンが誕生し、多くの成金が世界中に産まれた。今後も増えるはずだ。
こうなってくると、バカは仮想通貨の可能性を見抜けなかった側ではないだろうか?
というか、なぜ実態のない仮想通貨がこれほどまでに値上がりしたのか?
そもそも、物事の「実態」とか「価値」とは、一体なんなのだろうか?
本質的な価値が勝つ世界ではない
ビル・ゲイツ氏が率いたマイクロソフトは、PCの世界で絶対的な成功を収めたものの、その後アップルに大負けを喫した。なぜか?
デザイン性とイメージでアップルに遅れを取り、大衆が求めているモノを理解できなかったことが最大の要因だ。
ある時期の日本の音楽業界で、一番売れていたのはAKBと嵐であった。どちらもアイドルグループである。
しかし彼ら、彼女らより優れたパフォーマンスができる歌手、演奏者なら大勢いる。なのに売れていないのはなぜか?
大衆が求めているモノを理解できなかったことが最大の要因だ。
世界各国のSNSでは、かわいい動物の動画が大人気である。
しかし、動物の権利運動やヴィーガンの情報などは、いつまで経っても多数派にはならない。
動物の殺処分もなかなか減らない。なぜか?
大衆が求めているモノを理解できなかったことが最大の要因だ。
・・・どうやら私たち人間は、物事の値打ちを正しく把握することはできないらしい。
道具であるPC、芸術である音楽ならまだしも、”仮想通貨”とはもっともかけ離れた”現実の生命”ですら、物事の価値は大衆によって決められる。
本質的な価値なんて、大衆にとってはどうでもいいからだ。
そもそも法定通貨だってただの紙切れに過ぎない。金本位制がなくなって久しいからだ。
本質的な価値(に一番近いとされるゴールド)とはもはや無関係である。
こうなってくると、もはや全ての物事が仮想通貨みたいなものではないのか?
ふだん意識しないだけで、何もかもが映画マトリックスのように仮想現実ではないのか?
仮想概念とリアリティの境目
私たちの人生で仮想でないもの、真のリアリティなんてあるだろうか?
肉体的な痛みとか?
違う。麻酔があるし、痛みを感じなくなる病気も多い。
物質の実在性?
どうなんだろう?量子力学とかを考慮すると、実態があるのかよくわからない。
時間の流れ?
これも怪しい。時空が伸び縮みすることはとっくに証明されている。
相対性理論が示す通り、万人にとっての客観的事実ではないのだろう。
では自我は?
これこそ「仮想」だ。
肉体も精神も、自分でコントロールしているわけではないのだから。
ブロックチェーン技術のように中央管理者のおらず、全てが一つにつながった現象なのだから。
結論が出た。世界は仮想的にしかなりえない。
なぜなら、「仮想的な自我」を通してしか世界は観察できないからだ。
従って、バカがバカを集めて運営されているのは仮想通貨だけではない。
世界全体が、私たち全員が仮想的な存在らしい。
・・ビル・ゲイツ氏ならこの状況をなんと言うだろうか。
まとめ
仮想通貨はまだまだ伸びるだろう。
ウソをつけないブロックチェーンという仕組みは、社会のあり方を変える力を秘めている。
しかし、仮想通貨やブロックチェーン技術が登場する前から、そもそも世界は仮想的な何かである。
あらゆる出来事は最初から一つにつながっていることを理解すれば、、、
何一つ新しいものはないと気づく。
仮想通貨やブロックチェーン技術に革新性があるのではない。
私達の認識のあり方が変われば、世界は勝手に革新される。
映画マトリックスの主人公が言いそうなセリフだが、この順序が正しいのではないだろうか。
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