話題のベースフードを購入して食べてみました。
独断と偏見によるレビューをします。

結論としては、まだ発展途上ですがとても良い商品です。
今後の進化や販路拡大が楽しみです。
しかし、栄養学をある程度勉強した人にとっては、大きなメリットはないかもしれません。
「時間の節約にどれだけの価値を見出すか?」の考え方次第です。
こんな方にオススメ
・とにかく食事の手間(栄養の勉強、買い物、調理)を省きつつ、健康を維持したい
・○ロリーメイトやシリアルには抵抗がないが、栄養面に不満がある
こんな方にはもの足りないかも
・一分一秒を争うほど忙しいワケではない方
・食事のおいしさは譲れない!という方
・栄養学の知識があり、自分で献立を工夫できる方
・ヴィーガンでの栄養補給を考えている方(鶏卵が入っているため)
細かい商品説明は公式HPに譲るとして、当記事ではベースフードの本質的な価値を深堀していきます。
ベースフードって何?
まず「ベースフードとは何か?」をカンタンに言うと…
必要な栄養素をサクッと取れる食品です。
一日に必要な栄養素のほとんどを、1食につき1/3程度まかなえます。
おいしい×栄養満点×カンタンな食事をラクチンに実現する、いわゆる完全栄養食品※というやつです。
(注釈)※1食で、栄養素等表示基準値に基づき、他の食事で過剰摂取が懸念される、脂質・飽和脂肪酸・炭水化物・ナトリウムを除いて、すべての栄養素で1日分の基準値の1/3以上を含む(2023/4/17に定義を更新)。
なぜベースフードは栄養が豊富なのかと言うと、
多くの食品を調合/配分した粉をベースにして、パンやヌードルを作っているからです。
つまりはサプリが織り込まれた食品のようなものです。
執筆時点(2021/4/26)でのラインナップはパンとパスタが数種類ずつあり、サブスクとして設定した商品が1ヶ月ごとに自宅へ届くシステムになっています。
種類と数、配送日は細かくカスタマイズすることができるようで、一度条件設定してしまえば、あとは自動的に商品が家に送られてきます。
「食事について考える時間や手間を削減するよ!」という配慮を強く感じるサービスです。
ベースフードはこんな感じで、箱詰めされた状態で自宅に届きます。

けっこう食べてしまった後の写真です。注文数にもよりますが、最初はもっと入ってます。

オススメのカレーパンです。やや小さめですが、ルーがズッシリと詰まっています。
中身とパッケージです。

裏面では栄養素が確認できます。
このあたりは公式HPにて詳しく説明されてます。

良い点
実際に食べてみて実感した良さを紹介します。
とにかく時間が節約できる
ベースフードの強みはこれに尽きます。
忙しく満足な食事を取れないときであっても、ベースフードさえ食べておけば、最低限の栄養は担保できます。
献立を考えたり、買い物や調理をする必要が一切ありません。届いて保管してあるものを食べるだけ。
まるで非常食のようですが、それなりの栄養とおいしさが担保されています。
身も蓋もない言い方をすれば、「食に対してものぐさな人」にはピッタリのサービスなのでしょう。
自由にカスタマイズできるサブスク形態
ベースフードには1ヶ月程度の保存期間があります。
真夏以外は、箱にいれたまま放置でも問題なさそうです。つまりサブスクで家に配達したものを保管すれば、ほぼオペレーションなしで栄養を確保できます。
その上で数量や種類、日付まで指定できるので、ある種「食の自動化」を実現したい人には最適な設計です。
まぁ味に飽きる点は否めませんが、そこは食べ方の工夫で補えるはずです。
結局はパンとパスタですから、味付けを変えれば毎日食べ続けられることは実証ずみです。

” そこそこ ”おいしい。値段も安い
はっきり言って、味は発展途上です。
特にパスタは、匂いも食感もまだまだといった段階ですので、食を楽しみたい人であれば、明らかに敬遠する品質といった所です。
しかし、パンはそこそこ美味しいと思います。
特にメープル味などは、ハイクオリティで、違和感なく食べられる人が多いでしょう。
まぁパスタにしてもパンにしても、美味しさを求めるための食品ではないので、割り切って食べればさほど問題はありません。
値段もお安いです。
他社の競合製品、例えば日清さんのオールインパスタ※などより割安(2021/4/26 執筆時点)です。
・ベースフード → 1食400円程度
・オールインパスタ → 1食600円程度
値段と満足度をすり合わせるならば、「完全栄養食ってどんな感じなの?」というビギナーにはベースフードをオススメします。
※オールインパスタは生産を終了したようです。理由は知りませんが、まだ大手が生産にコストを割くほどの市場ではないのかもしれません。
悪い点
続いて改良と必要と感じた点です。
栄養の知識があれば、さほど必要性を感じない
カンタンに言えば、ベースフードの材料になっている食品を食べれば事足ります。
端的に言えば、鶏卵やキヌアをある程度食べれば、おおよその栄養素が確保できてしまいます。圧倒的に安い値段で。
実際に筆者の場合、普段の食べている食材と大差ないラインナップが、ベースフードの材料となっていました。
そして、調理の買い物の手間がさほどかからない食生活を身に着けている以上、ベースフードをサブスク購入することに抵抗を感じてしまいました。そこまでの価値があるだろうか?と。
仮にヴィーガン仕様であればとても嬉しいのですが、そうすると市場が限定されます。大多数の消費者へは響かないでしょう。
筆者は10年ほどゆるヴィーガンをしつつ、様々な食生活を試行錯誤していたので、たまたま口うるさいだけかもしれません。多く消費者なら不満を感じないかもしれません。
販路が狭い。コンビニやスーパーで買いたい
サブスクで一括購入するより、ふつうに小売店で買えると嬉しいです。
もっともこれは実現しつつあります。
2021/3/26 ファミマ!! 関東41店舗でBASE BREAD販売スタート
素晴らしいですね。いつもコンビニのパン類は菓子パンばかりで、筋トレやダイエットをしてる人向けの商品がなかったので、、。
多少価格が高くても、購入層は確保できると思います。
特にパスタは味の改良が必須。パンは及第点
ベースフードのパスタは苦く、独特の香りがあります。
普通のパスタに慣れた人が、あえて食べたい品質ではありません。今後の改良が期待されます。
まぁ色んな原料を混ぜてる以上、味と栄養はトレードオフではあるのですが。
パンのお味は現状でも及第点だと思います。
いわゆる菓子パンのような甘さや食感やありませんが、全粒粉のパンと大差ない食感です。慣れてくると、こっちのほうが美味しくなるかもしれません。多くの菓子パンは子供だましの味付けなので。
もしベースフードがコンビニで売れたとすれば、そろそろ大手が参入してくる頃合いです。
味の面での競争が進み、さらなる進化が期待できます。
まとめ

ベースフードを始めとした完全栄養食は、まだまだ発展途上ですが良い商品です。
今後の進化や販路拡大が楽しみです。
「とにかく食べるのが面倒くさい」
という声は人間にとって普遍的な課題であるため、今後も完全栄養食の市場は伸びると予測されています。
逆に言えば、競合サービスも増えてきます。
ベンチャーに市場を探らせていた大手企業も、そろそろ本格的な商品リリースを始めるかもしれません。既に調理済みの食品が届くサービスも普及するでしょう。
更には、AIやロボットが全自動で料理をしてくれるようになれば、ますます「完全栄養食」というカテゴリーの必要性が薄れます。
これはベースフードに限った話ではありませんが、完全栄養食の進化が先か、料理ロボットの開発が先か、、?いずれにしても競合になると思われます。そこからが正念場になるでしょう。
1人の消費者として、未来が楽しみです。
押すと筆者の栄養になります
スポンサーリンク
コメント